歯科医療事務・歯科受付さんも忙しい時や人が足りない時のために
歯科器具の渡し方は知っておく必要があると思います。
ただ渡せばいいのではないのです。
幼稚園くらいのときに
「ハサミの渡し方」を習いませんでしたか?(笑)
感覚としてはそれに近いかも知れません。

医療人としては常識ですけどね。
その器具を落としたり、
万が一薬品なんかも落としたら大変なことになります。
実際に患者さんになって
ユニットに座ってみると、どれだけ嫌なことかわかります。
初心者の歯科医療事務さんやベテランの人でも
急いでいると、顔に近くなることがありますね。
子どものいる人は考えてみてください。
寝ている赤ちゃんの上で味噌汁の受け渡しをしますか?

歯科医師は患者さんの右側
歯科医療事務さんは患者さんの左側につきます。
つまり器具などの受け渡しは
左手でやらないと邪魔になるのです。
イメージしてみてください。
右手で行うと
歯科医師に近くて邪魔なだけでなく
患者さんが見えないのです。

これは受け取った歯科医師が
受け取ったまま、治療に使えるようにです。
歯科医師がゴニョゴニョ持ちかえてたら
渡し方としては失敗です。
特にRCF(根充)のときなどは
器具の受け渡しが激しいので
これを適当にすると治療時間が非常に長くなってしまいます。

上の歯、下の歯のどちらを治療しているか?
これによっても渡し方は違います。
特にピンセットや探針などの
上下の向きのある器具を渡すときです。
下の歯を治療しているときは下向きに、
上の歯を治療しているときは上向きに渡すと
歯科医師としては使いやすいです。
これは初心者の歯科医療事務さんには
少し難しいかも知れません。
逆に言うと、これが出来てくると
「成長したなぁ」と思われます(笑)